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レッスン8回で地上12階へ ── 劇団ひとりのハイライン

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Adjustable Bungeeは、ループ数を変えるだけで距離や体重に合わせて調整できるスラックラインバンジーです。バンジーが生み出す大きなバウンスによって、これまで長いラインがなければできなかったトリックを、わずか数メートルの短いトリックラインでも可能にします。このガイドでは、バンジーの仕組みから、距離や体重に合わせた選び方、使い方までを実際のフィールドテストのデータとともに解説します。Adjustable Bungeeは現在MINI・MID・MAXの3サイズ展開。本記事では最も手軽なMINIを軸に解説します。

わずか数メートルの短いトリックラインでも、20m級のラインに匹敵するダイナミックなトリックが楽しめます。Adjustable Bungee MINIが生み出すバウンスの一例です。

スラックラインバンジーとは

スラックラインバンジーとは、ラテックスゴムを束ねてアンカーとラインの間に組み込む、伸縮性のある装置です。ゴムが伸び縮みすることで、ラインに大きな「バウンス(弾み)」を生み出します。

スラックラインバンジー(Adjustable Bungee MINI)にBungee Linkを接続した使用イメージ

Adjustable Bungee MINIの使用イメージ。赤いスリングは別売のBungee Link(バンジーリンク)です。

最大の特長は、短い距離でも本格的なバウンスが得られること。通常のトリックラインでは20m以上の長さが必要なダイナミックな動きを、わずか6〜10mの短いラインでも実現できます。

もうひとつの利点は、低いテンションでバウンスが作れること。ラインを強く張らなくても弾むため、アンカー(木や支柱)や体への負担が小さく済みます。Adjustable Bungeeは、この特性を最大限に活かすために開発したスラックラインバンジーです。

なぜトリックラインにバンジーを使うのか

バンジーをトリックラインに加えると、次のようなメリットがあります。

  • これまで短すぎて使えなかった場所でも、ダイナミックなトリックが楽しめる
  • 短い距離でも大きく沈み込むため、シットマウントなどの習得がしやすい
  • 落下の衝撃が和らぎ、より安全になる
  • ラインを強く張らなくていいので、アンカーや体への負担が軽くなる
  • これまで不可能だったトリックへの、新しい可能性が広がる

「練習場所が短い」「もっと高く跳びたい」というトリックライナーの悩みを、バンジーがまとめて解決してくれます。

バンジーの仕組み(ストロークとポップ)

バンジーの乗り心地は、「ストローク」と「ポップ」の2つで決まります。

ストローク
沈み込む深さ(どれだけ深く沈めるか)
ポップ
弾き返す力(どれだけ強く跳ね返すか)

この2つは、ループ数(バンジーを折り返す回数)で調整します。

ループを増やす
硬めになり、ポップ(弾む力)寄りに
ループを減らす
柔らかめになり、ストローク(深い沈み込み)寄りに

その間に、ポップとストロークが両立する“ちょうどいいループ数”があります。まずはループ数で大まかに合わせるのが基本です。

なお、決まった長さのユニットを連結して使う「モジュラータイプ」のバンジーと違い、アジャスタブル式はループ数を変えるだけで距離や体重に合わせて細かく調整できます。1本で幅広いラインに対応できる調整幅の広さが、この方式の大きな特長です。

あとは、ラインのテンションを適正に合わせること。緩すぎるとバンジーが活きず、張りすぎるとバンジーが伸びきって底づき(一度沈んでからガツンと止まる現象)します。ちょうどいいテンションに合わせることで、バンジー本来のバウンスが引き出せます。

ノット(結び目)について

Adjustable Bungeeは、コードの両端をダブルフィッシャーマンズノットで結び、輪の状態にして使用します。クライミングでロープ同士を繋ぐ際にも使われる、結束力の高い結び方です。

製品は結ばずにお届けしますので、最初にご自身で一度結んでください。結ぶ前に、まずコードをまっすぐ伸ばし、ねじれのない状態にしてから輪を作ります。ねじれたまま結ぶと、輪がよじれてループが作りにくくなります。結ぶときは手でできるだけきつく締め、末端は約10cmほど残します。長すぎるとバンジーがもったいなく、短すぎると抜ける可能性がゼロではないため、10cmが目安です。一度しっかり締まれば、基本的にほどく必要はありません。また、ほどけば輪の中にリングを通すなどのカスタムも可能です。

実際の結び方(Adjustable Bungeeでの実演)

ダブルフィッシャーマンズノットの結び方

使いはじめの数回は、荷重によって結び目がさらに締まり、末端が少し短くなります。セッションのあとに結び目がしっかり締まっているか、末端の長さが極端に減っていないかを確認しながらお使いください。

輪にしたあとの、ループの作り方

アンカーへの接続

バンジーは、スリングを使ってアンカー(木や支柱)に接続します。専用スリングのBungee Link(バンジーリンク)を使うと、2つ折りのバスケット掛けで荷重がウェビング4本に分散され、スロットの位置を変えるだけで長さの微調整もできます。折り返し部分には摩耗保護スリーブが装着済みです。

Bungee Link(バンジーリンク)本体。2つ折りにして摩耗保護スリーブを装着したアンカースリング

Bungee Link本体。アジャスタブルアンカーウェビングを2つ折りにし、摩耗保護スリーブを装着した状態です。

Adjustable Bungee MIDにBungee Link(バンジーリンク)を接続した状態

バンジー(Adjustable Bungee MID)にBungee Linkを接続した状態。

なお、Bungee Linkが必ずしも両側に必要なわけではありません。接続方法は設置環境によって変わります。たとえば片側(ラチェット側)だけBungee Linkを使い、反対のアンカー側はツリースリングで接続する、といった構成も可能です。

Bungee Link(バンジーリンク)をバスケット掛けでアンカーに回し、スラックラインバンジーを接続した実際のセットアップ

バスケット掛けでアンカーに回した実際のセットアップ。スリングとバンジーの接触部を保護すると、カバーの摩耗を抑えられます。

距離に合わせたループ数の選び方

ライン長によって、最適なループ数があります。下の表は、Adjustable Bungee MINIを体重58kgのトリックラインでフィールドテストした結果を基準にした目安です(両側に1個ずつ=2本セットの場合)。

ループ数(2本セット) ライン長
3ループ 〜6m
4ループ 6.5〜7m
5ループ 7.5〜10m
6ループ 10.5〜13.5m

硬すぎる・ストロークが出ないときはテンションを緩め、底づきするときはループを増やします。気温や体重によって最適なループ数は変わるため、あくまで目安としてご覧ください。この表を超える長さや、より大きなパワーには、ゴム量の多いミドルサイズのAdjustable Bungee MIDが対応します。

MIDの実測データ(13〜15m・8〜9ループ)

ミドルサイズのMIDでは、8ループで13mのトリックライン(設置張力4.00kN・ピーク5.57kN)▶と15m(4.46kN・6.20kN)▶の実測を公開しています(体重57〜58kg)。体重64kgのプレイヤーでも、同じ15m・8ループで良好に使用できました(4.40kN・6.36kN)▶。さらに同じ15mで9ループに増やしたところ、より少ないテンション(4.20kN・ピーク6.28kN)でフィーリングがさらに向上しました▶。15m以下なら大型ラチェット1つ(小型なら2つ)とソフトリリース1つでテンショニング・解除ができます。15mを超える場合は、ラチェット・リリースとも2つずつの使用がおすすめです。

13m・8ループ(体重58kg)

15m・8ループ(体重64kg)

MIDの距離別データは、フィールドテストの進行に合わせて製品ページで順次公開します。

体重・気温による違い

体重で最適が変わる

体重が軽い方は、ラインを十分に沈ませられず「硬い・ストロークが出ない」と感じやすいです。その場合はテンションを緩めると、しっかり沈み込んでストロークが出るようになります。緩めてもポップの弾みは活きるので、軽い方ほどテンションを抑えめにするのがおすすめです。

逆に体重が重い方(目安58kg以上)や高く跳ぶ方は、沈みすぎてバンジーが伸びきり、底づきしやすくなります。この場合は、ゴムの量が多いミドルサイズのAdjustable Bungee MIDがおすすめです。ゴムの量が増えることで力をより多くのゴムで吸収でき、底づきしにくく、深いストロークが得られます。

なぜゴムの量が多いと底づきしにくいのか

同じ強さで踏み込んでも、ゴムの量が多いほど、その力をより多くのゴムで吸収できます。そのため伸びきりに達しにくく、底づきの「ガツン」という衝撃が体に返ってきません。重い方・高く跳ぶ方には、ゴム量の多いサイズ(MID・MAX)が向いています。

気温で硬さが変わる

感覚とは逆で、バンジーは夏に硬く、冬に柔らかくなります(天然ラテックスの性質によるものです)。気温が大きく変わったときは、テンションよりもループ数で合わせ直すのがおすすめです。同じ距離でも、季節によって最適なループ数が変わることがあります。

長持ちさせるメンテナンス

接触部を保護する
スリングとバンジーが当たる部分にツリープロテクターなどを巻くと、摩擦によるカバーの摩耗を大幅に減らせます
スリング位置を毎回変える
毎回同じ場所で巻くと一点に摩耗が集中します。位置を少しずつずらすことで寿命が均等に延びます
保管方法
直射日光・高温環境での長期保管を避け、使用後は乾燥した日陰で保管してください

MINI・MID・MAX、どれを選ぶ?

Adjustable Bungeeは、ゴムの量が異なる3サイズを展開しています。素材・仕組みはすべて共通で、違いはゴムの量。距離とパワーに合わせて選んでください。

モデル こんな方に
MINI 短いトリックライン(目安〜12m)・ロデオ・入門。体重が軽い方やキッズに最適。ハイラインのフォール対策(落下の衝撃緩和)にも
MID 12mを超える中距離のトリックライン。体重のある方(目安58kg以上)・高く跳ぶ方。ハイラインフリースタイルにも対応
MAX プロ・大会レベル。ハイラインからあらゆるトリックラインまで、距離や体重をほとんど気にせず対応
トリックライン入門・おすすめ
Adjustable Bungee MINI

短いトリックラインを手軽に始めたい方に。低いテンションで体にやさしく、入門にも最適。距離や体重に合わせてループ数を選べるアジャスタブル設計です。ハイラインのフォール対策にも使えます。

ミドルサイズ
Adjustable Bungee MID

MINIとMAXの中間。ゴムの量が多く、MINIでは物足りない距離やパワーに余裕をもって対応します。体重のある方・高く跳ぶ方に。ハイラインフリースタイルにも対応します。

プロ・大会レベル向け
Adjustable Bungee MAX

ゴムの量が最も多いフルサイズ。距離や体重をほとんど気にせず、さまざまなトリックラインやハイラインにそのまま対応します。あらゆるラインを極限まで攻めたい方向けです。

よくある質問

Q. スラックラインバンジーは何のために使うのですか?

ラインに大きなバウンスを加えるためです。短い距離でも本格的なトリックができるようになり、落下の衝撃も和らぎます。Adjustable Bungeeは、ループ数で調整できるスラックライン用バンジーで、MINI・MID・MAXの3サイズがあります。

Q. ループ数はどう決めればいいですか?

ライン長に合わせて選びます。目安は3ループで〜6m、4ループで6.5〜7m、5ループで7.5〜10m、6ループで10.5〜13.5mです。硬すぎるときはテンションを緩め、底づきするときはループや本数を増やします。

Q. 底づきしてしまいます。どうすればいいですか?

底づきは、バンジーが伸びきって起こります。テンションが張りすぎているか、体重に対してバンジーが足りていない状態です。テンションを緩めるか、ループ数や本数を増やして、伸びしろを確保してください。

Q. MINI・MID・MAXの違いは何ですか?

ゴムの量(サイズ)が異なります。素材と仕組みは共通です。MINIは短いライン・入門向け、MIDは中距離や体重のある方向けのミドルサイズ、MAXはプロ・大会レベルであらゆるラインに対応するフルサイズです。

Q. 夏と冬で感覚が違うのはなぜですか?

天然ラテックスの性質で、バンジーは夏に硬く、冬に柔らかくなります。気温が大きく変わったときは、テンションよりループ数で合わせ直すのがおすすめです。

Q. 何本必要ですか?

両側のアンカーに1個ずつ、合計2本(1セット)が基本です。さらにパワーが欲しい場合は片側に2個ずつ重ねて使うこともできますが、体重が重い方はゴム量の多いミドルサイズのAdjustable Bungee MIDを1セットで使うのがシンプルでおすすめです。

Author

大杉徹
大杉 徹(Slackline Research)

日本人初のスラックライン・ワールドカップチャンピオン。ハイラインフリースタイルの普及と、安全で高性能なギアの開発・提案を行っています。バンジーは数多くのラインで実際にテストを重ね、距離・体重・気温ごとのデータを取っています。

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