『世界の果てまでイッテQ!』の岩井隊員から、スラックラインリサーチに電話がかかってきた。
岩井隊員:「絶景スポットで、イモトさんをハイラインに挑戦させたい」とのこと。
最高に面白そうな案件。
スポットの探索
しかし、岡山で「絶景」の条件が当てはまるハイラインスポットは、王子ヶ岳で開拓しているThe 101(101m)と Prince Line(55m)の2つだけ。初心者には、まず不可能な長さ。
この依頼を受けるには、新しいスポットを王子ヶ岳で見つけなければならない。初心者に理想の長さ15m〜20m程度。果たして、そんな理想的な長さのラインは見つかるのか?
まぁそれは今の俺には関係ない、明日以降の俺に任せよう……と思いながら。
「大丈夫ですよ。やりましょう。」と、いつもの見切り発車。笑
そして次の日から、スポット探索。山の中を2日間歩き回り、崖を下り、やっとの思いで理想の場所を見つけました。しかも、長さは20m。丁度いい感じ。
第1段階クリア。
※ハイラインでは距離が短すぎると、落下時の衝撃が高くなり、プレイヤー・アンカーに大きな負荷がかかります。
許可を取るために各所に連絡
王子ヶ岳は場所によって管理している団体が違うらしく、特定するのに一苦労。やっと担当の方にたどり着き、事情を説明すると快諾してくださりました。
第2段階クリア。
事件発生
順調順調と思いきや、岩井隊員からの電話で大変なことに。
岩井隊員:「イモトさんがハイラインやりたくないと、駄々こねている。」
なんと。笑
どうやら数年前にアメリカのハイラインの聖地、ユタ州モアブで挑戦した長さ8mのハイラインがトラウマらしい。その時の動画を拝見させてもらうと、落下時に激しくリーシュ(命綱)に振り回されていました。それもそのはず、8mの短いハイラインの落下の衝撃はかなり強いものになります。ハイラインは基本長ければ長いほど、落下の衝撃は柔らかく、ソフトなのです。
講師はアンディールイス(僕の友達)。彼らしいワイルドな設置。笑
岩井隊員:「上から命綱を吊るす様にできますか?」
天空アスレチックにある綱渡りのようなやつ。確かにその方が落下のテクニックも不要。技術的には全然できるけど、場所的にそれが再現可能かどうか。果たして、そんな理想的な設置はできるのか?
まぁそれは今の俺には関係ない、明日以降の俺に任せよう……と思いながら。
「大丈夫ですよ。やりましょう。」
そして次の日から、どう設置するか、岩とにらめっこすること2日間。岡山のスラックライン仲間にも手伝ってもらい、設置リハーサルも完了。
命綱の接続された上のラインは20m、歩行するラインは14mというスペックになりました。実際は崖の近くからスタートすると落下時に危険なので少し内側からのスタート&ゴール。実際の歩行区間は6m。挑戦しやすいスペック。
第3段階クリア。
トレーニング開始
そして今回の一番の懸念点は練習期間が4日間(1日約3時間)、そして5日目にハイラインと、超短期間なこと。
初心者がその期間でハイラインするなど前代未聞。そもそも14mのスラックラインを歩くこと自体、難易度が高い上に、さらにそれをハイラインでやるという。
岩井隊員:「歩けますかね?」
大杉:「大丈夫ですよ。やりましょう。」
第4段階はスラックライナー・イモトに仕上げること。まず、スラックラインのロケが始まる前に、身体作りとして、加藤木友香のピラティスのオンラインレッスンを数日受けてもらうことに。
あとのスラックラインに必要な技術は、超天才の僕・大杉徹が本気で教えるので、渡れるかどうかはイモトさんのヤル気のみ。
設置は本番の長さ・テンションと合わせ、全て調整。初心者がもっとも歩きやすいスラックライン「Allround Slackline 15m」を練習・本番でも使用しました。
スラックラインは裸足がおすすめですが、本番は足が冷えるとパフォーマンスが下がるのでシューズを履いて練習もしました。ただ裸足の方が調子が良さそうなので、確率を少しでも上げるため裸足でのトレーニングに。
スラックラインのレッスンではしっかり動き、癖を観察し、長年の経験を駆使して、適切な場面で適切な声かけをして導く。
幸い、彼女は身体も心も強く、僕の言うことをすぐ体現できるのと、何より練習中は少しも休まず高い集中力で乗り越えてくれたので、3日目にはなんと14mのスラックラインを渡り切れるようになっていた。
第4段階クリア。
Do or do not, there is no try.
本番は天気に恵まれいい陽気。(俺は晴れ男なんです)
しかし、モヤっていて景色はいまいちの60点。本番用のラインを微調整し、イモトさんのファーストトライ。落下してからの復帰の時にフルハーネスの股のウェビングが食い込んで痛いとのこと。
リーシュ(命綱)はクライミングハーネスに接続予定だったが、リーシュの位置が背中にくるフルハーネスが良いということで用意したのだが、結局元案のクライミングハーネスでトライすることに。
そんなプチトラブルも乗り越え、本番前は不安がっていたイモトさんもトライ回数が増えるにつれてリラックスして乗れるように。
そして本番開始して3時間程度(実際のトライ時間は1時間程度)、みんなが見守る中、クリア。ミッションコンプリート。本当にすごい。
多くの人の協力によって、不可能に近い案件でしたが見事成功しました。環境や講師陣がよくても、やるのはその本人です。
自分の心の強さが重要。イモトさん、やるなぁ。
Do or do not, there is no try.
「やってみる」じゃなくて、「やるか、やらないか」のどっちかです。
ありがたいことに、今後はこのエリアを開拓していく許可を得たのでオモロイことどんどんやっていきます。ここ王子ヶ岳のポテンシャルは半端ないので、お楽しみに。
その後開拓されたハイラインの映像
スラックラインとは何か詳しく知りたい方は「スラックラインとは?」のページをご覧ください。
スラックラインに最適な靴の選び方は「Vivobarefoot(ビボベアフット)が提供する、靴とバランスの新しい体験」をチェックしてみてください。
よくある質問
イッテQ!のスラックライン撮影はどこで行われましたか?
岡山県・王子ヶ岳で撮影されました。大杉徹が2日間かけて新スポットを開拓し、管理団体への許可取得も経て実現しました。歩行区間は6m、上のバックアップラインは20mのスペックです。
ハイラインは初心者でも挑戦できますか?
適切な指導と安全設備があれば可能です。今回はイモトさんが4日間(1日約3時間)のトレーニングで達成しました。ただしハイラインは高所での競技であり、必ずバックアップシステムと専門家の指導のもとで行う必要があります。
ハイラインの長さと安全性の関係は?
ハイラインは長いほど落下時の衝撃が柔らかくなります。8mなど短いラインでは落下時にリーシュ(命綱)に激しく振られるため衝撃が強く、初心者には危険です。15〜20m程度が初心者向けの適切な長さの目安です。
スラックラインの練習に適した靴はありますか?
基本は裸足がおすすめです。足裏の感覚を最大限に活かせるため上達が早くなります。寒い環境や足を保護したい場合はソール薄めのシューズが適しています。詳しくはVivobarefoot レビュー記事をご覧ください。